四谷三丁目駅徒歩5分、信濃町駅徒歩7分の借地権マンション
「アトラス新宿左門町」が外苑東通り沿いに誕生するようです。
「アトラス」は旭化成のブランドシリーズになり供給戸数はそれほど多くないと思うのですが、過去の分譲マンションでは、アトラスタワー六本木や、アトラスタワー西新宿、アトラスタワー中目黒など「好立地×大規模」のマンションもあるため、個人的には金額高めだが場所が良いので資産価値はあり売却した際の出口戦略が機能しやすい、というイメージがあります。
さて、今回の「アトラス新宿左門町」ですが施工は松尾建設です。松尾建設は九州では大手の建設会社になりますがオリンピック需要もあることですし東京にも力を入れているのかもしれません。
現地は外苑東通り沿いの左門町の交差点のすぐそば。四谷三丁目駅徒歩5分、信濃町駅徒歩7分の距離です。左門町の交差点から見た写真が以下になりますが、右から数えて2つ目と3つ目のマンションの間に建つことになります。
総戸数は36戸と少なく、またそのうち非分譲住戸を7戸含んでいるため、実際の販売住戸としては「29戸」です。小規模マンションのため敷地もコンパクトで左右は別のマンションが存在しています。
また写真の中で、裏手のほうを見ると民家が見えますがこのあたりは左門町の住宅地エリアになります。ちなみに少し入ったところでは三井不動産のパークホームズ四谷三丁目があります。こちらは総戸数26戸なので規模感としてはほぼ同じですね。
外苑東通りは交通量も結構ありますが左門町の交差点から一本入るととても静かなエリアになり左門町や須賀町などの住所になります。また更に進んでいくと若葉エリアとなり、三菱地所のザ・パークハウス四谷若葉レジデンスが存在するという位置関係になります。
アトラス新宿左門町のポイントは期間60年の普通借地権(地上権)であること※期間満了時に更新可能
アトラス新宿左門町は権利形態が「普通借地権(地上権)」となっています。借地権マンションも都心ではチラホラ見かけるようになってきました。
都心ではマンション価格が高騰し、また土地を安定的に確保するのもなかなか難しい状況の中で増えてきた形態ですが、簡単にいうとマンションを所有するのではなく、一定期間借りる権利を買うというものです。マンションの要素を分解すると「土地」と「建物」に分かれますが、土地を地権者から一定期間借りる権利を得て建物を建設するのです。地権者は土地を手放すことなく貸すことで利益を得ることが出来ますし、また借りてとしては所有ではないので金額を安く済ませることが出来るというメリットがあります。一般的には普通の所有権マンションよりも借地権マンションのほうが2割程安いのではないでしょうか。
また借地権にも「定期借地権」と「普通借地権」があり、今回は「普通借地権」となっています。「定期借地権」は代表的なマンションだと広尾ガーデンヒルズ、広尾ガーデンフォレストなどがあり、また少し前に分譲された渋谷駅徒歩2分のザ・パークハウス渋谷美竹なども「定期借地権」でした。
「定期借地権」と「普通借地権」の違いについてはまた別の機会にコラムを書きたいと思いますが、ポイントは「期間」と「更新有無」などがあります。「定期借地権」は期間は50年以上で設定し更新はできない、期限が来たら建物を取り壊し更地にして地権者に返します。そのために建物解体費用の積立金なども必要です。一方、「普通借地権」は当初の借地期間が30年以上、1回目の更新が20年以上、2回目以降の更新は10年以上となっており、借地人が望めば契約は自動更新されます。ちなみにこの今回のアトラス新宿左門町では期間は60年に設定しているようです。また建物解体費用は更新の有無に影響することになります。
いずれにしても「借地権マンション」は少ない費用で住むことができるというメリットもあるため、マンション購入の選択肢の1つとして認知されつつある印象です。
※画像:アトラス新宿左門町 公式ホームページより